福祉のひろばが提唱するパワーリハビリテーションは「小さい力」「軽い負荷」による運動を繰り返すことで、老化によって「動かなくなった筋肉」や「普段使わなくなった筋肉」を刺激し、立つ・歩くなどの基本的な動作が今までよりも楽になり、最終的な目標として日常生活の安定向上・介護予防、つまり他人のお世話にならない自立した生活を送れるよう目指しています。
パワーリハビリテーションは筋力トレーニングではありません
「パワー」といえば激しい運動のように聞こえがちですが、実際に行うのは筋力の向上を目的とするものではありません。虚弱高齢者、要介護者をターゲットとして行うトレーニングに筋力強化を求めると、かえって膝や肘関節を痛める原因になります。
立つ・座る。
動作には複数の筋肉、神経が働いている
体を動かすためには、複数の筋肉・神経がそれぞれ役割を持っています。
例えば、肘を曲げる時、そこに働く筋肉は1つではありません。そこには主動筋、補助筋、固定筋、拮抗筋があり、肘を曲げる運動では主動筋は上腕二頭筋であるとしても、その他に頸部から肩、肘付近から手関節まで殆どその上腕(腕)がそれぞれ役割を持って助け合い動いています。それが負荷のかかった運動になると、神経麻痺やジストロフィー、あるいはほかの原因によって筋肉が活動できなくなったり、弱くなった時にはそれに代わってより強い筋肉が働いてしまいます。その事で本来の目的でもある普段動いていない筋肉ではなく、普段動いている筋肉が主役となってしまい効果が半減するということに繋がります。
どれくらいの低負荷なのか
パワーリハビリテーションの鍵は「軽い負荷」にあります。
楽であると感じるトレーニングでは脈拍は最高でも1分間120mmHgまでであり、運動時の脈拍120mmHgという値は安全に運動を勧められる領域として心筋梗塞後や心臓に病気を持つ人の運動療法で盛んに用いられているものです。心臓に与える負担は入浴よりも少し軽い範囲と言われています。
パワーリハビリテーションを行ってからの行動変化
パワーリハビリテーションの効果により、歩行状態が改善して行動範囲が広がり、仲間が増え、グラウンドゴルフやツーデーマーチに参加されたり、独居のご利用者様が心理的な改善が図られ気持ちが前向きになり、明るく生活を送ることができています。
使用機器
福祉のひろばのパワーリハビリテーションは、「特定非営利法人 介護予防・自立支援・パワーリハビリテーション研究会」が認定する運動器を使った機能向上サービスに関する課程を修了したスタッフの丁寧な指導により、皆様に安心してリハビリを受けていただけます。
ホリゾンタルレッグプレス
立ち上がり・着座動作の改善、立位・歩行の安定を図ります。
レッグエクステーション・フレックション
膝関節周囲の安定性と可動域の改善、立位・歩行の安定を図ります。
ヒップアブダクション・アダクション
骨盤帯・股関節周囲の可動域と安定性、立位・歩行の安定を図ります。
トーソエックステーション・フレクション
立ち上がり・着座動作の改善、姿勢の改善を図ります。
ローイングMF
重い物を持つときや、投げる動作の改善、姿勢の改善を図ります。
チェストプレス
持ち上げる動作の改善、肩・肘関節周囲の安定性の改善、胸郭可動性の改善を図ります。
短時間リハ
福祉のひろばでは、要介護者の短時間利用やお試し利用など、軽度者であれば、関連施設「てとて中町」において、これらと同じ方法を使用した「短時間リハ」を受けることができます。
2時間から半日の利用で、介護を必要とされない体づくりを始めてみませんか。